2016-10-23 ある夏の日の午後2 源流にて 大岩を巻き上がると、真夏の真っ青な空がそこにはあった。お天道様は真っ赤な顔で私を睨みつける。もくもくとした入道雲は荒々しいが、お天道様からは守ってくれそうにない。アブたちはよく来たとばかりに私をしつこく迎える。蝉たちは私に関係なく鳴き続ける。暑すぎて泣きたいのは私の方だ。沢水を一杯のみ、もう勘弁してくれよと呟く。お天道様が一瞬笑った気がした。