H25.10.14_【後編】マイタケはまだあるか?
写真の使用許可をいただきましたので、マイタケ狩りの続きです。
何だかわからないが、今日は勝負が早いような気がする。
あっという間に、数株を収穫し、温泉に入り、夜はゆっくりマイタケのてんぷらを食べている自分を想像している。(超ポジティブ)
急な坂を登り切ると、ミズナラの老木があった。
その根元を見ると、なんともうマイタケが一株あるではないか。
このあいだ取り残したマメを見に行く前に早くも収穫である。
やはり、根拠のない自信というか直感というのは大切なのかもしれない。
とりあえず、一株は確保したので今日の任務は完了である。
まだあまり汗もかいていないというのに…。
自然と心に余裕ができる。シーズン末期に一株でも収穫できたのだから御の字である。
あとは舞茸が全く見つからなくても、温泉に入って家に帰ればそれだけで満足である。
そんな軽い気持ちで、前回取り残したマメを見に行ったら無残な姿になっていた。菌が完全に死んでいる。
こればかりは自然とマイタケの戦いなので、我々にはどうする事も出来ない。
このマメはこういう運命だったのだとあきらめるしかない。
他にやることがなくなってしまったので、あとは来年のために、ミズナラの木をチェックする。
とその時、ブナの木の倒木にトンビマイタケの流れてしまったものがあった。
大きさは直径約60センチほど。これが盛りの時期だったらと考えると残念で仕方ない。
どうもトンビマイタケとは相性が悪く、これもピークの時にあたったことがない。来年の夏は、再度ここにきてトンビマイタケを探すことにする。
今回はデジカメを忘れてしまったので、細かい状況をお伝えすることはできないが、最初の一株と合わせ、合計6株を収穫することができた。
(写真はその一部です。)
これらを風呂敷に包み車止めまで戻る。
今回は一株2キロの大物もあったので、背中のザックがズシリと重い。
去年までは、あまり収穫できていなかったので、想定外の重さである。
熟練のマイタケマンは、20キロ以上の収穫はザラで、私がきいた一番すごい人は80キロ。
正直そんなのを背中に背負って、急坂や杣道を歩く自信は今の私にはない。
またもや根拠のない自信だが、来年のマイタケシーズンは、一度に20キロ以上収穫しそうな気がする。
どうやって運んだらいいのだろうか…。
まだ採れもしないのにそんな贅沢な事で悩んでいる。
どうやら完全にマイタケの魔力に取り憑かれたようである。
漫画家の矢口高雄先生のお言葉に、「男ってやつはいくつになっても体の中にガキを2~3匹飼っているもんだ。釣りキチのムシってやツもその中の一匹なんだけど、こいつがうずき出したら大変!!なだめる方法はたったひとつ。釣りに行くしかないんだよなぁ・・・」とある。
どうやら来年のマイタケシーズンまでマイタケの虫は治まってくれないようだ。
クルマに乗り、飲み物を買うため寄り道するとご婦人に声をかけられた。
「マイタケだが?」
そうです。と答えると、
「見せてけれ」と言われたので、お見せする。
ご婦人は目を丸くし、
「でっけぇなぁ~、きれいだなやぁ~」
私も結構な収穫だったので少し誇らしい。
ご婦人は続けて
「や~、いい風呂敷だごどぉ~」
え、マイタケじゃなくて風呂敷のことですか…
どうやら私のマイタケは780円の風呂敷に負けてしまったようである。
と、ご婦人にオチをつけてもらったところで、今年のマイタケ狩りは終了することにします。
9月21日に初収穫があってから、約3週間、まだまだまぐれ当たりの感は否めませんが、大豊作のおかげでそこそこ楽しむことが出来ました。