H26.05.18_太平山奥岳
最高気温15.8℃ 最低気温10.1℃
降水量の合計0mm
日照時間1.2時間
最深積雪--cm 降雪量合計--cm
最大風速9.3m/s 風向西南西
平均蒸気圧11.8hPa 平均現地気圧1011.1hPa
天気概況(昼:06時~18時)曇
平均雲量(10分比)9.3
私の家からは直接見ることはできないが少し開けた場所から広面方面を見ると、立派な三山が視界に入ってくる。
秋田市から近くて気軽に1000m級の山が楽しめることもあり、ファンも多い。
太平山は幼稚園児から90代まで登山客がおり、中には走って1時間弱で登ってしまう方もいるという、幅広い方々から親しまれているのだ。
登山道を通った場合は2~3時間ほどで登頂できるが、冬場の登山道が使えない場合にヤブこぎしたらどうなるか?今回はこれを意識した訳ではないが、結果的にそうなってしまった。
旭又口駐車場にクルマを停める。
師匠と適当な会話をしながら準備をする。
あれ?今日は登山客少ねっすな?
天気悪いから登山客もいねんでね?
登ってから1kmほど。残雪がある。すっかり平地では雪も解けてしまったので、なんか懐かしい気もする。
この後で嫌というほど雪を見ることになるのだが…。
徐々に雪が多くなる。
登山道は尾根を通る場合と山腹を削るように通る場合があるが、後者の場合には、登山道に雪が溜まり、通りにくくなる。
そしていよいよ雪の上と土の上を歩く割合が逆転する。
御手洗(みたらし)では一面の銀世界となる。
あや~、登山道はどっちだっけ?
吹雪こそないが、一面靄(もや)がかかっており、これと残雪の組み合わせは、人間の頼りない方向感覚を奪うには十分である。
師匠とこのまま進むかどうか、十分な話し合いの上、山頂を目指すことにする。
尾根を登るコースで迷う可能性が低いこと、GPSを持っていたことが決め手となる。
上の写真を見ていただければお分かりになるだろうが、左側も右側も進みたくなる傾斜である。
正解(登山道)は右に進むのだが、左の方がやや楽な傾斜なので、左の道を進む。
登る途中で思ったが、スパイク長靴やスパイク足袋などの短いピンでは雪の登山は厳しかった。
特に春の一度解けた氷のような雪には、雪の表面だけしか効かず、奥の方は歯が立たないため、ところどころ滑って転ぶのであった。
軽アイゼンのピンがあれだけ長いのにはちゃんと理由があるのだ。
途中からは登りやすいコースを考えながら、雪とヤブを半々ずつ選んで登る。
この季節にも登る方もいるんだろう。
測量用のピンクのテープが進む道にあったりするとなぜか安心する。
最後の竹林、松林はたった20mほどのヤブなのに10分以上かかり脱出!
やっと主尾根につく。
ここまで来れば鳥居が見えて…見えません。
頂上に着く。
昨年に引き続き「何も見えねぇ!!!」
しかもすっごく寒い。かなりの強風が吹いていて、私の個人的な体感温度は氷点下である。
どうも太平山奥岳とはあまり相性がよくなく、今までの頂上からの最高視界は50m程度で、秋田市内を見渡したことなど一度もない。
悔しいので白子森の方角を眺めている。
あまりに寒いので山頂でおやつを食べる余裕もなく、すぐ下山することにする。
師匠はこの寒さの中、裸になって着替えている。
低いところでかいた汗が山頂付近ではクーラーになっているのだ。
私はゆっくりしたペースだったのであまり汗をかかなかったので着替えはしなかったが待っている時間にもどんどん体温が奪われていく。
今回の登山は結構過酷だったのだろう。下り始めると、筋肉痛が出てきた。
乳酸も溜まらないようなゆっくりしたペースだったが、ヤブ漕ぎが効いたのだろう。
筋肉痛はできれば次の日以降に来てほしいものである…。
下山してから知ったのだが、
・山頂小屋は冬季閉鎖
・山開きは平成26年6月8日(山開き登山の申し込みが5月19日から)
どうりで人が少ない訳である。
結局、本日の私達以外の登山客は一組だけ。
人も少なく、ヤブを歩くという、太平山らしくない太平山を楽しみたい方にはこの時期、オススメかもしれません。